ワーエンデューロ反省文2005

去年は、椎間板ヘルニア 去年は、靭帯と通風 年寄りたちの助っ人

 

●きっかけ

先日のりさんからメールがあり、「はらりんのパワーエンデューロ反省文」がYAHOO検索で4番目にでてるよ、とのこと。世界で4番目に読まれてるってこと?あんなのが4番目ってのは恥ずかしいので2005年版を書くことにしました。はらりん ゲロで検索すると一番上にくる。そういった意味では”世界で一番に読まれているということになるな・・・

●今までの実績

もともとスピードがない(TBI等のラリーでも直線の林道が遅い)ので難所が多くて長時間我慢してだらだら走るレースでないと結果が良くないので、なるべくそういうレースにでています。そんなわけで(どんなわけで?)8時間耐久パワーエンデューロは2001年から連続で出場。唯一毎年出場しているレースです。結果は、

2001年(F2小湊)

津原さん&原田ペア。津原さんのセローで初出場。原田はバイク投げまくり、津原さんがメインで走って90位/150台。

2002年(F2小湊)

津原さん&原田ペア。津原さんのセローで2回目出場。津原さんと原田は体重が1.5倍違う。サスセッティングを軽い方に合わせたら非常に走りやすくなりトラブルもなく成績もアップ。43位/137台。

2003年(F2小湊)

津原さん&原田ペア。セローは卒業して津原さんのXR250で出場。リヤはトライアルタイヤ。これがまたF2小湊の岩盤にピッタリで29位/130台(おおっ!)。この辺からちょっと欲がでてくる。

2004年(モトパーク森)

この年、津原さんは靭帯と通風やって、原田は椎間板ヘルニアが発覚。ケガ人&病人ペアの二人で8時間はきついので小池さんを誘って3人で出場。走りは順調だったけど小池さんを誘ったがために(ん?)チェーンはずれ2回、原因不明の断線で復旧に数時間かかり順位は大きく後退し59位/130台くらい(?)。

●今年は

つーことで2005年、今年は津原さんも原田も体調がよく、今度こそ更に上位を狙うぞってことでTBIで5位入賞の佐々木さんを騙して、津原さん、佐々木さん、原田の3人で出場することにしました。(本当はもうトシだから二人で走るのがしんどいんです)チーム名は「やれネコクラブOV39」、津原さんのXR250で出場。

●前日

モトパーク森で昨年不評だったピット(せまい林道の脇に駐車し、遅くきた人は場所が遠くライダーチェンジ場所から2kmくらいあった)は今年はちゃんと広い場所を確保してあるらしい。早めに行って良い場所を確保しなきゃと思い、昼の3時には着く予定で出発。それに最近遊んでもらっている林道戦隊も早めに来ているらしい。予定よりちょっと遅れて出発。ピットは事前の噂では休耕田(もと田んぼ)。その週は雨が多く、コースは荒れているかもしれない、ピットは大丈夫かな?と心配はあった。買出しして現地に到着。既に数十台が到着している。ピットには結構急な坂(舗装なし)を下りなければならない。上から見ると結構地面が荒れている。大丈夫かなと思ったが、まあ、なんとかなるかなと思ってスタッフに誘導されて坂を下りる。バイクを積んでいないクルマはピットではなくちょっと離れた林道の脇に止めるように指示があった。(後で思えばここが運命の分かれ道だった)

坂を下るといきなるドロドロのダート。これは帰れるのか?と思ったが今更引き返せない。そのまま前に進むしかない。津原さんの運転で一気に進むように指示され進んだがいきなり停止。ローのつもりが3速だったらしい。ダメじゃん!・・重機に引っ張られ進む。林道戦隊ピットが既にあったのでその隣に入れさせてもらう。

とりあえずテント張ってバイクの準備。やり残していたゼッケン貼りをする。あとアクセルが重いのでバラして注油。プラグ交換しようかと思ったがプラグホールに石があったのであきらめる。別に調子が悪いわけではないので交換時に壊したらえらいこと。

 夕方になり林道戦隊のみんなと温泉に入り帰ってきて宴会開始。途中で友人の渡辺氏がビッグタンクセローで到着。三川さん夫婦+綱川くんも到着。夜もふけていき明日のために宴会も終了しそろそろ寝ることにする。原田はクルマの中で、三川夫婦も林道に止めたクルマの中で、津原さんと佐々木さんと綱川くんが津原さんのテントだが、このテントはフライシートを忘れたのでブルーシートをかけた。こんなん役に立つのかな?大体こんな時に限って雨が降るんだよな、と思ったら案の定、夜中に大雨だった。そんで雨漏りしてテントの床が水溜りになったらしい。

●当日

 5時から受付なので4時に起床。とりあえず雨は上がって天気は良くなりそうな雰囲気。津原さんテント組は雨漏りで眠れなかったらしい。(そりゃそうだ)雨で地面はどろどろのぐちゃぐちゃ。この時点で正直言ってレースよりも帰りにピットから脱出できるかどうかが心配。(絶対に自力では脱出できない状況。)マーシャルがコースの試走をしているようだ。ピットから見える結構な坂がある。数人のマーシャルがアタックしているが上れたのは一人か二人だけ。マーシャルさえ上れない坂をまさかコースには使わないよね?と思っていた。

●開会式

集合がかかったが足場が悪く集まりも悪い。主催者から「ピットの件はごめんなさい」と発表があった。コース変更についてはコメント無し。スタートは30分遅れるとのこと。コースは結構厳しいらしく難しいところも使うのでがんばってと言われる。そんなのやめようよ、この路面なんだから皆が走れる易しいコースにしようよと、と思った。

1周で終わっちゃった時にオーナーが走れなかったら申し訳ないという配慮から第一ライダーは津原さん。あとは原田、佐々木さんの順でとりあえず1周交代。様子見て余裕があれば周回を増やすかもしんない。

●スタート

長い林道のスタートラインにバイクを置く。今回は約200台で1台1mとしてもトップと最後尾では200m違う。スタートはルマン式で林道の片側にバイクを置いて反対側からライダーが駆け寄り、それからエンジンをかけてスタートする。セル付きが絶対有利。スタート時間は更に遅れ7:50に花火の合図とともにスタート!

セッケン16なので前から16番目。津原さんが乗るセル付きXR250は素早くスタートし5台くらい抜いて10番手くらいで第一コーナー突入。その後ろの方では、細い林道を200台のバイクがスタートするもんだからもみくちゃでもう大変!林道脇で見ていたけどバイクがつっこんできそうだったので退散する。ピットに帰ると今朝方見た山の中腹のコースが見える。数台が坂にチャレンジしているがマーシャルでもてこずった坂である。そう簡単には登れない。それでも数台が新しいラインを開拓し上っていく。中にはコーステープの外を走って上っていくのもいる。三川さんらしきライダーも上っていく。津原さんは・・・あーいた!果敢にチャレンジしているがスピードが遅く途中で失速。ここから見えないところまで下っていく。どうも見えないところにひみつのラインがあるみたい。全然姿が見えないところを見るとクリアしたのかな?時間は刻々と経過していく。津原さんは帰ってこない。周回したライダーがぽつぽつと帰ってきている。まだかなーと思っていたら1時間30分くらいでやっと帰ってきた。バイクは泥だらけ、津原さんはへろへろだった。さあ、ライダー交代して2周目!と思って進んでいくと、再スタートなんでちょっと待てと止められた。9時40分か45分頃に再スタートなので待つようにと。この間にコース変更で、簡単なコースに作り直しているらしい。あと15分くらいある。暑いのでバイクを置いてピットに戻る。津原さんの話だと絶対にこける激下りがあるとか。下りは嫌いなんだよな〜ドキドキ。でもコースは簡単になるはずだ。そろそろ時間だからバイクにもどってみるとシートがちゃんと装着されていないのを発見。なんだよ〜。もうすぐ再スタートなんで、ここではずして装着し直すには時間がない。帰ってきた時にやろうっと。

●再スタート

スタートラインまで1本の深い轍を通る。ピットロードとコースが合流するところも深い轍だらけ。交互にコースに入っていく。合流地点でも数台スタックしている。轍を抜けてやっと本コースに入った。上りの林道、表面は泥でつるつるでかなり荒れて大きな石もある。真っ直ぐ走らない。ところどころにコケたバイク、止まっているバイクがごろごろしている。ラインは狭い。道を譲らないとそのままじゃ抜けないだろう。しばらく走ると尾根に出た。道幅は多少広くなった。尾根沿いに走ると急な下り。ある程度地面が乾いてきたが濡れていたらフロントブレーキ即転倒になりそう。下りきってからすぐ左ターンで急な上り。でもXRならとことこと上っていける。しばらく走って突き当たりを右に入り狭い林道を走り、左Uターンでウッズセクション。ここもシングルトラックでハンドルが木にぶつかる狭さ。抜いたり抜かれたりするスペースはない。路面も泥でつるつるでタイヤのブロックの隙間には泥がつまってスリックタイヤ状態。下りではブレーキかけてもそのままつーっと進んでいく。うまい人はある程度のスピードで下っていく。危ない場所はバイクを降りて押す、というか、バイクに引きずられる。エンジン止めてクラッチをリヤブレーキ代わりにして両足ついてそろそろ下ると楽だ。ウッズを抜けると下りの林道で深い水溜り(沼?)。誰かが行けたラインを選んで突入。なんとかクリアするとキャンバー出現。この時はまだそれほど荒れていなかったのでそろそろと走って難なくクリア。次の沼もマーシャル?の指示で右のラインを走り、やっとこさ難所を脱出。フラット林道を走りピット裏のコースへ戻ってきた。かなりゆっくり走った割にはあまり抜かれていないし、止まっているバイクはたくさん抜いたみたい。交代だ〜と思ってピットへ入ろうとしたが、このピットロードが耕されて最大の難所と化していた。途中で降りてラインを替えたりして四苦八苦してやっとピットに到着。本コースの方が楽だ!次は佐々木さんに交代。でも大方の予想よりも早く帰ってきたらしく佐々木さんは準備していない。準備してもらって、その間にシート装着やり直し。で、佐々木さんスタート。

原田は意外に早く(時間は計っていなかったが)20分くらいで帰ってきたらしい。佐々木さんも津原さんもさっさと帰ってきた。順調みたい。でもコースはどんどん荒れているらしく後半のキャンバーも難所になっているらしい。津原さんと交代し2回目の走行開始。

●2回目走行

例によってピットロードと本コースの合流地点が更にぐちゃぐちゃになっていた。ここでかなりの時間を食っている。交互に入ればいいのだが時々割り込んでくるライダーがいる。レースなんだからしょうがないといえばそうだが、この状況で割り込まれてもな〜。あまりにも渋滞ひどくてどうでもいいやって感じになってきた。やっと自分の番がきて本コースに入る。さっきよりも荒れているところもあるし、天気が良いので尾根は乾いて若干走りやすくなっている。ウッズを抜けて難所の水溜りとキャンバーに突入。さっきよりも轍が深くなっているしスタックしているバイクも多い。やばいかなーと思ってはいったラインはやはりトレール車のXR250には轍が深くスタック。周りは止まっているバイクだらけの中でがんばって走ってきたせいか、マージャルが手伝ってくれてすぐに脱出成功。次のセクションはキャンバー。下に落っこちそうになったので、バイクを降りてコース変更。押してちょっと平らなところに行く。次の沼はあみだくじが何本かある。さっき通れたラインはあてにならない。そのうち目の前で1台が自力で抜けたライン(轍)に突入。途中何度か止まったがなんとか自力で脱出。ひえ〜、このコースをあと何周もするわけ?難所を脱出しピット裏のコースに帰ってくる。皆が手を振ってくれたが結構ヘロヘロでコケそうになる。ピットに入り佐々木さんと交代しよう。しかし、ピットロードがさっきよりももっと荒れている。ブーツが地面にとられて歩けない。まるで田んぼ。そりゃそうだ、ここは休耕田なんだからもとの姿にもどっただけ。まっすぐに走れないし、最初に入ったラインから抜けられない。思ったラインと全然違うラインでピット前にたどりつきやっと交代。ふ〜・・・。

●トラブル

やれネコチームは全員だいたい20分くらいで1周してきているらしい。佐々木さんが走り出して20分、あれ?帰ってこない。コースがもっと荒れちゃったかな?1時間、あれあれ?と思っていたら三川さんから情報がはいる。どうもクラッチがいっちゃって佐々木さんがコース途中で止まっているらしい。え〜、そんな〜。この状況でそうやってバイクを回収するんだよ〜。それに佐々木さんは大丈夫かな?水は持っているだろうけど。コースは8kmなんでどんなに遠くても4km以上離れることはない。ショートカットすればもっと近いはず。ただコースの高低があるから押すのは大変かも。3人いればなんとかなるかな。レースが終わらないと回収にもいけないしまず場所を把握しないと、と思いながら、何もすることがなくとりあえずお腹がすいたので昼ごはん食べることにした。佐々木さんもお腹すいているだろうから冷やし中華とおにぎりとジュースをウエストバッグに詰めて誰かに託そう。そうだ中村さん(林道戦隊)次に走るときに持っていってよ、とお願いしたが、肝心の林道戦隊のバイクが帰ってこないらしい。う〜ん・・と悩んでいると、佐々木さんが歩いて帰ってきた。歩いて10分くらいの場所に止めているらしい。結構調子が良く、林道でばんばん他のバイクを抜いて走っていたが、あれ?あれ?って感じでクラッチが滑り出したそうだ。クラッチが引き気味だったみたいで、調整すればなんとか走れるかもしれない、でもその後の難所に行ってそこでトドメをさしたらどうしようもないので止まっていたとのこと。交換用クラッチもないのであきらめた。調整したら走れるかもしれないがそれこそコースの奥で止まったら回収できなくなる。とりあえずバイクの回収だけすることにして佐々木さんはまた歩いて回収に行った。

ということで、2時間半を残して今年のやれネコの8耐は終わった。2巡目の佐々木さんで終わったので5周と半分。6周はしていない。1周20分として40分しか走っていないのかー。あんまり疲れてない。後はヒマである。早く帰ることもできずピットでぼ〜っとするしかない。

●ピットロードで熱中症

時間がたつにつれてピットロードは荒れ放題。ちょうどウチらのピットの前がなぜか轍が深くなっているようで目の前でスタックするバイク続出。ここでブンブンやられても困るし、しょうがないので手伝ってあげる。1回千円で引き上げてやったら結構儲かるかも?などと思いながらバイクを押したり引っ張ったりする。

またまた一台やってきたがなんか様子が変。妙にフラフラしているしクラッチをつないでいるのにタイヤが回っていない。クラッチがすべっている。ライダーもそのままへばってしまった。ちょっとヤバイなと思って声かけると息が荒く見るからに危険な状態。バイクから降ろして水を飲ませてあげる。それでも元気にならなくて隣のピットの人が自分らのピットに連れて行き椅子に腰掛けさせ扇風機の風をあてて水を飲ませる。寒いとか言ってるようで体温調節ができなくなっているらしい。熱中症である。しばらくして担架で運ばれていった。皆さんも気を付けましょう。

その後ピットロードはどんどん荒れて行き、もはや歩くことも困難なくらい。こんな場所をまともに走れるはずもない。隣の林道戦隊の1台はピットロードで完全に停止してしまった。スポークの隙間が完全に泥で埋まり、泥のキャストホイールになっていた。3人がかりでピットロードからピットに引きずりだした。あと20分。もうやめたほうがいいんじゃないと言っていたが次のライダーが走るってことで本コースにもどってあと1周してきた。お疲れさま。

●閉会式

3時になって終了の花火があがった。やっと終了である。4時過ぎから閉会式なのだが、誰も本部前に集まってこない。あまりに悲惨なレースだったので疲れちゃったのか抗議の意味なのか司会者が呼んでも誰も集まらない。主催者も不在で代理の人が司会している。盛り上がらないままに閉会式は終了。なんだか結果もどうでもよくなった。主催者側からこのピットからどうやって脱出するかについてのコメントはなかった。

●ピットからの脱出

主催者がトラクターと重機を準備してくれた。出口は坂の1箇所だがもう1箇所重機で出口を作ってくれるそうだ。ピットにいるクルマが100台はあるだろうか。1台10分かかったとして1時間に6台。10時間かけても60台?100台だと17時間???明日の昼になってしまう。クルマを置いて帰って後でとりに来るわけにもいかない。林道に止めていればすぐに帰れたのだが後の祭りである。林道にクルマを止めた人たちは帰り始めた。佐々木さんもいてもしょうがないので中村さんのクルマで帰る。三川さんも帰る。長期戦になることを見越してありったけの食料を置いていってくれた。三川さんありがとう。

そのうち入り口の坂のあたりではクルマにロープをつけて人力でクルマを引き上げ始めた。うちらのクルマは奥に止めてしまったので今は何もできない。ヒマなので引き上げを手伝いに行った。皆が早く脱出で切れば自分の帰る時間も早くなる。結構でかいクルマも人数そろえば結構あがるもんだ。ロープは長ければ長いほど人数が集められるので良い。30人だと足の裏の面積の60倍の接地面積があり、一人60kgとして1800kg。これだけあればクルマを引っ張ることはできる。それに皆でやっているとその瞬間は結構楽しい。(本来はこういうことをやらなくてすむようにすべきではあるが)そのうち疲れてきたのでクルマに帰った。

奥の方は別の入り口から牽引して脱出するとのこと。やっと自分の番がまわってきた。重機で引っ張ってもらって入り口へ向かう。いちおう乗って運転しているが全くコントロールが効かない。タイヤをどっちに向けようがただ引きずられていくだけ。牽引ロープでナンバープレートがぐにゃぐにゃに曲がる(泣)。それでやっと脱出できたのは21時30分。レース終了から6時間半。暗くてよく見えなかったが、まだまだ10台〜20台くらいは残っていたみたいだった。

●反省

去年に続き今年もマシントラブルでした。3時間くらいを残してリタイヤし結果は129位/199台。クラッチが滑った原因はワイヤーの調整が悪かったのか、クラッチ板を新品に交換していなかったのがいけなかったのか、走り方が悪かったのか、わかりません。全部が原因かもしれないし。整備が完璧だったらあきらめもつくでしょう。少なくとも次回は整備を完璧にやってから出場することにします。

●来年

今年は運営上色々な問題があったので来年あるのかな?という声がチラホラあがっています。きっと主催者は問題を解決して開催してくれるでしょう。ってことで来年も(開催されれば)出場したいなと考えております。