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SEROW229W(4JG2)

このセローは「世界を旅する滝野澤優子さん」が乗っていたものなんですが、残念なことに台風で水没しお亡くなりになってしまいました。
そいつのエンジンをばらばらにしてフルオーバーホール。シリンダーを1mmボアアップし排気量は229ccとし蘇らせました。

 

ということで、みなさんなかなかエンジンの中身を見ることはないと思いますので大公開します。

さて、これがミッションです。6組のギヤがセットされていて今回はこのうち1速と2速をセローのEDレーサー版であるTT225のものに換装してレースで使い易いようクロスレシオ化(1.2速ギヤを3速ギヤへ近づける)してしまいます。こうするとどーなるかというと。たとえば、ノーマルミッションで絶叫ヒルクライムを登るとき、1速で吹け切って2速に上げたいが2速だと回転が落ちてきてしまう。てな時にクロスレシオだとスムーズにギヤがつながっていくわけです。
わかりましたか???
となるはずでしたが、クラッチのボスとメインアクスルのセレーションが合わず、しょうがないのでTT225のボスを発注したらなんと発売中止! 部品調達ができずクロスミッション計画はここで頓挫してしまいました。残念!!!

 

シリンダーヘッドです。ロッカーアームとそれを支持するシャフト、カムシャフトを支持しているカラーは交換。騒音を低減するためロッカーアームについているトーションスプリングはフリクションロスになるので取り外しました。バルブはすり合わせをして圧縮漏れを防ぎます。

 

フライホイール。こいつを削って軽量化するとエンジンのレスポンスが劇的によくなります。が、.やりすぎるとトラクションのかからないエンジンになってしまうので今回は手を加えませんでした。

ピストン。
黒いのが焼き付いてしまったもの。白いのが1mmオーバーサイズのピストン。セローの場合。ノーマルで223cc、1mmアップで229ccになります。

 


ベアリング、オイルシール類は全て交換

 


フリクションプレートは交換します

 

組み立てます。
ベアリング、オイルシール類を打ちかえミッションとクランクをクランクケースの片側に組みケースを合わせます。そのあとにオイルポンプやら、もろもろのものを組みつけクラッチを組もうをしたら、クラッチのボスがはいらない! 良く見るとメインアクスルのセレーションのかたちがちがうではないか! あらら・・・。ということでノーマルミッションでもう一度組みなおしました。トホホ。

コイツらが組み損なった1速と2速。
(後日、ブロンコ用パーツが流用できることが判明。
よかった!)

とまあ、車体まわりのベアリング、ケーブル類もすべて交換もしくは清掃注油し、見た目(外装系は7TH限定セロー&TT225)以外は新車になった新生SEROW229W。鳥海山仕様として、ファイナルは14/50をチョイス。鳥海山の標高に合わせエアクリーナーのダクトをTT225の吸気抵抗の少ないタイプに換装しキャブセッティングを少し薄めにしました。フロントフォークオイルを10番から15番へ変更。タイヤはフロントED661(90/90-21)、リヤにD907(4.60-18)をチョイス。

ということで、
幻のクロスミッションに未練を残しながらもSEROW229Wは完成しました。見た目はそれなりですが中身は新車以上の仕上がり!極低速でトントントンッとアイドリングしています。鳥海山まであと3週間じっくりと馴らしをして本番に臨みましょうかネ。

ということで初心者向けのクラスでしたが3位をゲットすることができました。
良好な足つき性と絶妙なトラクション性能それとセルのおかげですかネ。

来年は上のクラスで行きます!

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